大学生や新卒が知っておくべき金融トラブル事例集

大学生や新卒が知っておくべき金融トラブル事例集

著者紹介

代表取締役 武田 拓也

ファイナンシャルプランナー(AFP)/社会福祉士/高校教諭1種「福祉」
代表取締役 武田 拓也

元「高校教員」、現役「専門学校講師」
資産運用歴18年の実力派ファイナンシャルプランナー。
失敗談や成功例を実体験に基づいてお伝えしています。
社会福祉士としてNPO法人の理事や大学校友会の理事長など地域福祉にも取り組み中。
高校や大学、事業団体などで年100回以上の講演を実施。
趣味:人の話を聞くこと、資産運用(株式投資、不動産投資、投資信託、その他)

大学生や新卒になると、収入を得たり、クレジットカードを作ったりと、お金との関わりが一気に増えます。

自由度が高まる一方で、金融知識が十分でない状態の若者を狙ったトラブルも多く存在します。

実際に、消費者庁や警察の相談件数を見ると、大学生や20代前半の若者が巻き込まれる金融トラブルは年々増加傾向にあります。

特に近年はSNSを利用した詐欺や、投資・副業を装ったトラブルが目立つようになりました。

一度トラブルに巻き込まれると、大きな借金を抱えてしまうケースや、人間関係が壊れてしまうケースもあります。

しかし、多くのトラブルは「事前に知識があれば防げるもの」です。

この記事では、大学生や新卒が特に注意すべき金融トラブルの事例と、その回避方法について解説します。


若者を狙う金融トラブル

金融トラブルの多くは、「お金の知識が少ない人」や「社会経験が少ない人」を狙って発生します

そのため、大学生や新卒は格好のターゲットになりやすいのです。

例えば、次のようなケースがあります。

・「簡単に稼げる副業」と誘われる

・「必ず儲かる投資」と勧誘される

・知人からビジネスに誘われる

・SNSでお金儲けの情報を紹介される

特に注意すべきなのは、最初の入り口が「友人」や「先輩」である場合です。

大学や会社では人間関係が広がるため、知り合いからの紹介という形で怪しいビジネスに誘われることも少なくありません。

「知っている人からの話だから安心」と思いがちですが、その人自身も騙されている可能性があります。

金融トラブルでは、信頼関係を利用した勧誘がよく使われる手口なのです。


よくある詐欺の手口

大学生や新卒が巻き込まれやすい詐欺には、いくつかの典型的なパターンがあります。

代表的なものの一つが、「必ず儲かる投資話」です。

例えば次のような説明をされることがあります。

「この投資は元本保証だから安心」

「AIが自動で稼いでくれる」

「今だけ限定の特別案件」

「成功している人がたくさんいる」

しかし、金融の世界では確実に儲かる投資は存在しません

高いリターンがある投資には、必ずリスクが伴います。

また、最近増えているのがSNSを利用した詐欺です。

InstagramやX(旧Twitter)などで、豪華な生活を見せながら「誰でも稼げる方法」を紹介するアカウントがあります。

最初は無料で情報を提供し、最終的に高額な情報商材やセミナーに誘導するケースが多いのが特徴です。

これらの詐欺は「夢」や「成功」を強調して近づいてくるため、冷静な判断が難しくなりがちです。


クレカ・ローンの失敗例

金融トラブルは詐欺だけではありません。

クレジットカードやローンの使い方を誤ることでも、大きな問題が起こる可能性があります。

大学生や新卒に多い失敗例の一つが、リボ払いの利用です。

リボ払いとは、毎月の支払い額を一定にできる仕組みですが、その代わりに高い手数料が発生します。

気づかないうちに残高が膨らみ、返済が長期間続いてしまうケースも少なくありません。

また、次のようなトラブルもよく見られます。

・クレジットカードの使いすぎ

・友人にカードを貸してしまう

・スマホやアプリなど分割払いを増やしすぎる

・消費者金融で借り入れをする

特に注意すべきなのは、「自分の名義で借金をしてしまうこと」です。

一度信用情報に傷がつくと、将来、住宅ローンや車のローンを組む際に影響する可能性があります。


トラブル回避の方法

金融トラブルを避けるためには、いくつかの基本的なルールを守ることが重要です。

まず覚えておきたいのは、「うまい話は疑う」という姿勢です。

「簡単に稼げる」「必ず儲かる」といった言葉が出てきた時点で、慎重になる必要があります。

次に重要なのは、その場で決断しないことです。

詐欺や悪質商法では「今すぐ決めないとチャンスを逃す」と急かしてくることがよくあります。

しかし、本当に良い話であれば、考える時間を与えてくれるはずです。

さらに、次のような習慣もトラブル防止に役立ちます。

・契約書は必ず内容を確認する

・お金に関する話は家族に相談する

・SNSの情報を鵜呑みにしない

・大金をすぐに振り込まない

冷静に考える時間を持つことが、最大の防御になります。


困ったときの相談先

もし金融トラブルに巻き込まれてしまった場合、一人で抱え込む必要はありません。

日本には相談できる公的機関がいくつもあります。

代表的な相談先として、消費生活センターがあります。

これは商品や契約トラブルについて相談できる公的機関で、全国に窓口があります。

電話番号「188(いやや)」にかけると、最寄りの消費生活センターにつながります。

また、次のような機関なども相談先として利用できます。

・大学の学生相談窓口

・法テラス

・警察相談窓口

金融トラブルは、早く相談するほど解決しやすくなります。おかしいと感じたら、迷わず専門機関に相談することが大切です。


大学生や新卒のうちに金融トラブルの知識を持っておくことは、将来の自分を守ることにつながります。

お金は人生に大きな影響を与えるものですが、正しい知識があればリスクを大きく減らすことができます。

ぜひ今回紹介した事例を参考にして、賢く安全にお金と付き合う力を身につけていきましょう。

2026/3/11