「奨学金って実質タダでもらえるお金でしょ?」
「社会人になったら普通に返せばいいだけでは?」
大学進学時、多くの学生が深く考えないまま奨学金を利用しています。しかし、奨学金の正体は「将来の自分が返す借金」であるケースが大半です。
社会人になってから
「こんなに毎月引かれると思わなかった」
「住宅ローンや結婚に影響が出た」
と後悔する人も少なくありません。
本記事では、大学生のうちに必ず知っておきたい奨学金返済のリアルを分かりやすく解説します。
目次
Toggle奨学金の種類と違い
まず理解すべきなのは、奨学金には大きく2種類あるという点です。
給付型奨学金(返済不要)
給付型奨学金は、返済義務のない奨学金です。
成績・世帯収入・大学の指定など厳しい条件がありますが、利用できれば将来の負担はゼロです。
ただし、
・誰でももらえるわけではない
・途中で成績不振になると打ち切られる可能性がある
という注意点もあります。
貸与型奨学金(返済が必要)
多くの学生が利用しているのが貸与型奨学金です。
これは明確に「借金」であり、卒業後に必ず返済が始まります。
貸与型はさらに2つに分かれます。
無利子型:利息はつかないが、返済義務あり
有利子型:利息がつき、返済総額が増える
特に有利子型は、借入額が大きいほど将来の負担が重くなります。
返済が始まるタイミング
奨学金返済は、大学在学中ではなく卒業後に始まります。
一般的な流れは以下のとおりです。
・大学卒業(または中退)
・約6〜7か月後から返済開始
・毎月、給与口座から自動引き落とし
つまり、社会人になって半年ほどしてから返済がスタートします。
月々の返済額の目安
例えば、
・月5万円 × 4年間 = 約240万円
この場合、返済期間が15〜20年になることも珍しくありません。
「月1〜2万円なら大丈夫」と思っていても、
社会人になると以下の出費が一気に増えます。
・税金、社会保険料
・家賃、光熱費
・生活費、交際費
奨学金返済は「固定費」として、長期間のしかかる点が最大の特徴です。
社会人生活への影響
奨学金返済は社会人になってからの人生設計に大きな影響を与えます。
可処分所得が減る
給料から毎月一定額が引かれるため、
自由に使えるお金(可処分所得)が減少します。
結果として、
・貯金ができない
・投資に回す余裕がない
・生活がギリギリになる
という状態に陥る人もいます。
結婚・住宅購入への影響
奨学金は、ローン審査の際に「借金」として見られるケースがあります。
・住宅ローンの借入額が減る
・共働き前提でないと家計が回らない
・結婚をためらう要因になる
など、将来のライフイベントに影響する可能性も否定できません。
返済で苦しむ人の特徴
奨学金返済が苦しくなる人には、いくつか共通点があります。
借入総額を把握していない
「月いくら借りているか」だけで判断し、
総額がいくらになるかを理解していないケースは非常に多いです。
4年間で数百万円になることを卒業後に初めて実感する人もいます。
収入が安定しない仕事を選んだ
・非正規雇用
・フリーランス初期
・転職を繰り返す
こうした働き方では、返済が大きな負担になりやすくなります。
お金の管理が苦手
・家計管理をしていない
・ボーナスを全て使ってしまう
・返済を後回しに考える
結果として精神的にも追い詰められてしまいます。
返済に困った時の対応
もし返済が苦しくなった場合、一人で抱え込む必要はありません。
返済猶予・減額制度を利用する
一定条件を満たせば、
・一時的に返済を止める
・月々の返済額を減らす
といった制度を利用できます。
ただし、
有利子型の場合は利息が増える可能性があるため、安易な利用には注意が必要です。
家計を見直す
・固定費(家賃・通信費・保険)の見直し
・支出の優先順位を整理
これだけでも返済余力が生まれることがあります。
専門家に相談する
お金の問題は、早めに第三者へ相談することが重要です。
状況に応じた現実的な選択肢が見えてきます。
後悔しない考え方
奨学金は「悪」ではありません。
問題なのは、仕組みを理解せずに借りることです。
奨学金は「未来への投資」
学ぶことで、
・収入が上がる
・選択肢が広がる
のであれば、奨学金は意味のある投資です。
ただし、
・本当に必要な金額か
・卒業後に返せる見通しがあるか
を必ず考える必要があります。
大学生のうちにできる対策
・借入額を最小限に抑える
・アルバイトや給付型奨学金を活用する
・将来の収入と支出をイメージする
この意識が、社会人になってからの負担を大きく変えます。
【まとめ】
奨学金は、多くの大学生にとって身近な制度ですが、
「借金」であるという現実から目を背けてはいけません。
・種類と返済条件を理解する
・社会人生活への影響を想像する
・困ったときの対処法を知っておく
これだけで、将来の後悔は大きく減らせます。
「知らなかった」では済まされないお金の話。
今、大学生のうちに知っておくことが、最大のリスク回避です。
保護者としてできる重要な役割
奨学金を「子ども任せ」にしないことが、何より重要です。
① 借入総額を一緒に確認する
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月額 × 年数 = 総額
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利子がつく場合の返済総額
これを必ず親子で数字として確認してください。
② 卒業後の生活を一緒に考える
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想定される初任給
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手取り額
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生活費と返済額のバランス
「返せるかどうか」を感覚ではなく、現実的に考えることが大切です。
③ 代替手段も検討する
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給付型奨学金
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学費の一部援助
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アルバイトとの併用
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借入額を抑える進学プラン
「全額奨学金ありき」にしない姿勢が、将来の負担を軽くします。
