物価上昇で貯金が目減りする時代に、家計を守る3つの考え方

物価上昇で貯金が目減りする時代に、家計を守る3つの考え方

著者紹介

代表取締役 武田 拓也

ファイナンシャルプランナー(AFP)/社会福祉士/高校教諭1種「福祉」
代表取締役 武田 拓也

元「高校教員」、現役「専門学校講師」
資産運用歴18年の実力派ファイナンシャルプランナー。
失敗談や成功例を実体験に基づいてお伝えしています。
社会福祉士としてNPO法人の理事や大学校友会の理事長など地域福祉にも取り組み中。
高校や大学、事業団体などで年100回以上の講演を実施。
趣味:人の話を聞くこと、資産運用(株式投資、不動産投資、投資信託、その他)

「最近、スーパーの買い物代が高くなった」

「電気代やガソリン代がじわじわ上がっている」

「貯金しているのに生活が楽にならない」

そんな不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

現在は、物価上昇(インフレ)によって現金の価値が実質的に下がりやすい時代です。

銀行口座の残高は減っていなくても、買えるモノやサービスが少なくなれば、実質的には資産が目減りしているのと同じです。

これまでのように「とにかく貯金しておけば安心」という考え方だけでは、家計を守りきれない時代になりました。

そこで本記事では、物価上昇時代に家計を守るために知っておきたい3つの考え方をファイナンシャルプランナーの視点でわかりやすく解説します。

なぜ物価上昇で貯金が目減りするのか

たとえば、100万円を現金で持っていたとします。物価が毎年3%ずつ上がれば、1年後には同じ100万円でも買える量が減ります。

昨年は1,000円で買えた商品が1,030円になるイメージです。つまり、お金の数字は同じでも、お金の力(購買力)が弱くなるのです。

一方で、普通預金の金利は依然として高くはありません。

物価上昇率に預金金利が追いつかない状況では、現金だけに偏った資産管理は不利になりやすいのです。

家計を守る3つの考え方① 固定費を見直して「自動的に守る」

最初に取り組むべきは、節約のために毎日我慢することではありません。おすすめは固定費の見直しです。

固定費とは、毎月ほぼ一定額かかる支出のことです。

・通信費(スマホ料金・ネット回線)

・保険料

・サブスク料金

・住宅費

・車関連費用

・電力・ガス契約

たとえばスマホ代を月8,000円から4,000円に見直せば、年間48,000円の改善になります。

これは一時的なポイント還元よりも継続効果が大きい対策です。

物価上昇局面では、食品や日用品を細かく我慢するより、まず固定費を整える方が家計へのインパクトは大きくなります。

家計防衛は、気合いではなく仕組み化が重要です。

家計を守る3つの考え方② 現金だけでなく「お金の置き場所」を分ける

生活防衛資金として現金を持つことは大切です。しかし、すべてを預金だけで置いておくとインフレに負けてしまいます。

そこで考えたいのがお金の置き場所を分けることです。

たとえば、次のような考え方があります。

 

⑴生活費6か月分:普通預金

⑵1〜3年以内に使う予定資金:定期預金・債券などの安全資産

⑶5年以上使わない余裕資金:積立投資(NISA)などの資産運用

 

長期で使わないお金まで全額を現金にしておく必要はありません。

時間を味方につけながら、資産全体の一部を増やす資産(投資)に振り分けることで物価上昇への備えになります。

代表的な方法として、NISAを活用した積立投資があります。少額から始められ、長期運用との相性も良い制度です。

重要なのは「貯金か投資か」の二択ではなく貯金と投資を目的別に使い分けることです。

家計を守る3つの考え方③ 収入を増やす視点を持つ

節約には限界があります。特に物価が上がり続ける時代は、支出を削るだけでは苦しくなりやすいです。

そこで必要なのが、収入を増やす視点です。

たとえば、

・転職や昇給交渉で年収アップを目指す

・副業で月1万円〜5万円を作る

・資格取得で自身の市場価値を高める

・資産運用でお金にも働いてもらう

 

月3万円の収入増でも、年間36万円です。これは家計にとって非常に大きな差になります。

「節約ばかりで疲れてしまった」という方ほど、支出削減一辺倒ではなく収入面にも目を向けるべきです。

 

転職や資産運用でお金に働いてもらう具体的な方法についてはお気軽にご相談ください。

 

よくある相談「何から始めればいいかわからない」

実際の相談現場でも「物価高で不安だけど、何をすればいいかわからない」という声は非常に多いです。

その場合、次の順番をおすすめしています。

 

1、家計簿アプリなどで支出を見える化 ➩支出が大きい内容がわかり、節約しやすい

2、固定費を見直す

3、生活防衛資金を確保する      ➩生活防衛費を確保し、余剰資金を投資にあてる

4、毎月の余裕資金で積立を始める   ➩まずは少額から

5、収入アップ策を考える

 

いきなり大きな投資をする必要はありません。順番を守れば、家計は着実に安定していきます。

【まとめ】守るべきは「貯金残高」ではなく生活水準

物価上昇時代に本当に守るべきなのは、通帳残高の数字だけではありません。今の生活水準と将来の安心感です。

そのためには、次の3つの考え方が重要です。

・固定費を見直して支出を最適化する

・現金だけに偏らずお金の置き場所を分ける

・節約だけでなく収入アップも考える

 

時代が変われば、お金との付き合い方も変わります。

これまでの常識に縛られず、今の環境に合った家計管理へアップデートしていきましょう。

小さな見直しでも、1年後・5年後には大きな差になります。

今日からできる一歩を始めてみてください。

 

家計の見直しや具体的な行動をするための計画をサポートしています。

必要な方はお気軽にご相談ください。

 

【執筆者プロフィール】

株式会社FAMORE 代表取締役/ファイナンシャルプランナー 武田拓也

資産運用・不動産投資・ライフプラン設計を中心に、これまで数多くの個人・法人の資産形成をサポート。

NISAやiDeCoなどの制度活用から、富裕層向けの分散投資戦略まで幅広い分野に精通している。

実務経験に基づいた「再現性の高い資産運用」を強みとし、初心者にもわかりやすい解説に定評がある。

近年はセミナー・講演活動やメディア出演、コラム執筆にも力を入れており、大学にてファイナンシャルプランニングの講座を担当。

幻冬舎ゴールドオンラインにてコラム連載中

金融リテラシーの向上を通じて、誰もが安心して資産形成に取り組める社会の実現を目指している。

【著書】

・なぜあの人は「老後のお金」に困らないのか?

・投資でお金が増える基本の仕組み

・「富裕層が実践している投資」はAmazon金融・投資部門(kindle)で1位を獲得。

【保有資格】

AFP・社会福祉士・高校教諭1種「福祉」・証券外務員2種

【投資経験】

株式投資20年、投資信託17年、債券12年、不動産投資13年、海外投資15年

2026/4/21