みなさんが投資と聞くと、真っ先に株式投資などを思い浮かべるのではないでしょうか。私もその一人でした。
株式投資の魅力は、これから伸びるであろう企業に投資し、将来、会社が成長したら株を売却することで値上がり益(キャピタルゲイン)を得られることです。また、株によっては株主優待や配当金などを得られるものもあり、それらのインカムゲインも魅力のひとつです。
【株式投資の特徴】
①売買差益(キャピタルゲイン)が得られる
②配当収入(インカムゲイン)が得られる
③株主として株主総会に参加できる
④デイトレード
⑤スイングトレード
⑥ホールド(長期保有)
株式投資は、「安く買って高く売る」という単純なことを繰り返していくことになりますが、株の保有期間も考えておく必要があります。
いわゆるデイトレードといった、ごく短期間での売買はスキルが必要となるため、初心者にはあまりおすすめできません。
特に会社員の方にとっては、市場がオープンしている平日9~15時に頻繁に取引することは現実的ではないでしょう。
常に値動きを確認できない時には指値注文を活用すると良いでしょう。指値注文は「この値段になったら買う・売る」とあらかじめ注文をしておく仕組みです。これにより常に値動きを見ておく必要ななくなります。
またトヨタや任天堂、ファーストリテイリング(ユニクロ)など、名のある企業の株を購入しようとすると、数十万円から数百万円単位での資金が必要になるケースもあります。
有名企業でも少額で買える株もあるので、広くアンテナを張り、情報収集することも重要になってきます。
キャピタルゲイン・インカムゲインはもちろん魅力ですが、私が感じる株式投資の魅力のひとつが「株主総会への参加」です。
その業界の最新の話題、会社の姿勢、経営陣の顔ぶれなどを見ることができ、質問を投げかけることも可能です。
ホテルのパーティー会場や自社ビルのホールなど、大掛かりに行われることがほとんどで、株主としての権利を実感できます。
自社製品をお土産として渡してくれる会社もあるので、株を保有された際にはぜひ参加してみてください。
【株式投資でリスクの低い銘柄選び】
①日用品や医療系のディフェンシブ銘柄
②自己資本比率が高い銘柄
③有利子負債の無い会社
④東証プライム市場に上場している会社
株の銘柄選びは非常に重要です。
長期で安定した運用をするのであれば、配当が年間2%以上見込める株を推奨します。銀行、公共インフラの電力会社、ガス会社などが候補となってきます。
企業の業績悪化により上場廃止や倒産というケースもあり得ます。
そのため、ニュースや株価の変動をチェックし、資金を一カ所に集中させず分散投資することが基本となります。
たとえば、業種、輸出企業と輸入企業、景気敏感銘柄とディフェンシブ銘柄などに分けて投資していきます。
また、倒産のリスクを避けるのであれば、自己資本比率の高い銘柄や有利子負債の無い会社を選ぶと安心です。
初心者の方へのアドバイスとしては、まずは東証プライムの中から銘柄を選んでください。
東証グロースと比較して企業規模が大きく、財務状況がしっかりしている会社が多いため、株の中ではリスクが低いと言えます。
投資する資金にもよりますが、購入する株は最小単位の100株ではなく、200株保有してください(株の売買単位は基本的に100株単位)。
こうして堅実な銘柄を保有し、配当・優待などのインカムゲインを享受しながら、大きく値上がりした場合に100株を売却、つまり半分を利益確定させます。残り半分で引き続き優待・配当を得て、もし値下がり局面が来たら、100株を購入します。
追加分は安く買えることになり、優待・配当が増えるので、メリットを感じられることでしょう。
常に100株を保有することにより、その銘柄と継続して関わることになります。そうすることで株の値動きに慣れて相場観が身についてきます。
投資はギャンブルではなく、仕事や習い事に似ています。続ければ続けるほど上達しますので、ぜひ、はじめの一歩を踏み出してください。
著:株式会社FAMORE 代表取締役 武田拓也(ファイナンシャルプランナー)