預貯金と貯蓄の違いとは? 知っているようで知らない「お金を貯める」意味

預貯金と貯蓄の違いとは? 知っているようで知らない「お金を貯める」意味

著者紹介

代表取締役 武田 拓也

ファイナンシャルプランナー(AFP)/社会福祉士/高校教諭1種「福祉」
代表取締役 武田 拓也

元「高校教員」、現役「専門学校講師」
資産運用歴18年の実力派ファイナンシャルプランナー。
失敗談や成功例を実体験に基づいてお伝えしています。
社会福祉士としてNPO法人の理事や大学校友会の理事長など地域福祉にも取り組み中。
高校や大学、事業団体などで年100回以上の講演を実施。
趣味:人の話を聞くこと、資産運用(株式投資、不動産投資、投資信託、その他)

「将来のために貯金しよう」
「ちゃんと貯蓄しておいたほうがいい」

日常会話やメディアでは、「預貯金」と「貯蓄」という言葉が当たり前のように使われています。
しかし、この2つの違いを正しく説明できる人は実は多くありません。

学生のうち、または社会人になりたての時期に
この違いを理解しているかどうかは、将来のお金の増え方に大きな差を生みます。

この記事では、

・預貯金と貯蓄の明確な違い

・それぞれの役割とメリット・デメリット

・学生でも実践できる使い分けの考え方

について、わかりやすく解説します。


そもそも「預貯金」とは何か?

預貯金とは「お金を守る」行為

預貯金とは、主に銀行や郵便局の預金口座にお金を預けておくことを指します。

代表的な例は、

・普通預金

・定期預金

・ゆうちょ銀行の貯金

貯金の最大の特徴は、
元本がほぼ確実に守られることです。

日本では、金融機関が破綻した場合でも
「預金保険制度」により、1金融機関あたり元本1,000万円+利息まで保護されます。

つまり貯金は、

・失うリスクが極めて低い

・いつでも引き出せる

・生活防衛資金に最適

という性質を持っています。


貯金のメリット・デメリット

メリット

・元本割れの心配がほぼない

・急な出費にすぐ対応できる

・精神的な安心感が大きい

デメリット

・利息が非常に低い

・お金はほとんど増えない

・インフレに弱い

現在の日本では、金利が極めて低いため、
貯金だけではお金はほぼ増えません。


「貯蓄」とは何か?

貯蓄とは「お金を育てる」行為

一方で、貯蓄とは
将来のためにお金を蓄え、増やすことを含めた広い概念です。

貯蓄には、次のような手段が含まれます。

・貯金(銀行預金)

・投資信託

・株式投資

・積立型の金融商品

つまり、

貯金は貯蓄の一部
・貯蓄=貯金+運用

と考えると理解しやすいでしょう。


貯蓄のメリット・デメリット

メリット

・お金が増える可能性がある

・インフレに対応しやすい

・長期的な資産形成につながる

デメリット

・元本割れの可能性がある

・短期では成果が出にくい

・知識が必要

貯蓄は「将来のためのお金」を
時間を味方につけて育てる考え方です。


貯金と貯蓄の違いを整理

簡単にまとめると、以下のようになります。

項目 貯金 貯蓄
目的 お金を守る お金を育てる
リスク ほぼなし あり
増える可能性 ほぼなし あり
向いている用途 生活費・緊急資金 将来資金・資産形成

なぜ「貯金だけ」では不十分なのか?

多くの人が
「とりあえず貯金していれば安心」と考えています。

しかし、注意すべきなのがインフレ(物価上昇)です。

・物価が上がると、同じお金で買える量が減る

・実質的にお金の価値が下がる

貯金は金額は減らなくても、
価値が目減りするリスクを抱えています。

だからこそ、

守るお金=貯金
育てるお金=貯蓄

この使い分けが重要なのです。


学生でも実践できる正しい使い分け

① まずは「貯金」で生活防衛資金を確保

学生の場合、

・1〜3か月分の生活費

・急な出費に対応できる金額

これを貯金で確保するのが第一ステップです。


② 余裕が出たら「貯蓄」を意識する

生活に支障のない範囲で、

・毎月少額

・長期、積立

を基本に、貯蓄(資産形成)を考えていきます。

金額は、

月1,000円~3,000円でも十分です。
大切なのは金額より「始めること」です。


③ 目的別にお金を分ける

おすすめなのは、目的ごとに考えること。

すぐ使うお金 → 貯金

将来使うお金 → 貯蓄

この整理ができるだけで、お金への不安は大きく減ります。


【まとめ】貯金と貯蓄は「役割」が違う

貯金と貯蓄の違いを一言で表すなら、

  • 貯金=守るお金

  • 貯蓄=育てるお金

どちらが正解・不正解ではありません。
両方をバランスよく使うことが、賢いお金との付き合い方です。

学生のうちからこの考え方を身につけておけば、

社会人になってからの家計管理・資産形成が圧倒的にラクになります。

2026/2/13