退職後の60代以上(シニア世代)に向いている資産運用と注意点

退職後の60代以上(シニア世代)に向いている資産運用と注意点

著者紹介

代表取締役 武田 拓也

ファイナンシャルプランナー(AFP)/社会福祉士/高校教諭1種「福祉」
代表取締役 武田 拓也

元「高校教員」、現役「専門学校講師」
資産運用歴18年の実力派ファイナンシャルプランナー。
失敗談や成功例を実体験に基づいてお伝えしています。
社会福祉士としてNPO法人の理事や大学校友会の理事長など地域福祉にも取り組み中。
高校や大学、事業団体などで年100回以上の講演を実施。
趣味:人の話を聞くこと、資産運用(株式投資、不動産投資、投資信託、その他)

60代以上の投資初心者に向いている資産運用は、「リスクを抑えつつ、安定した収益を狙える」ものが基本となります。

今回のコラムでは具体的な運用方法とその特徴、注意点について紹介します。

 

退職後の60代以上(シニア世代)の投資に対する基本的な考え方

60代以上では、「守りの資産運用」が重要です。

資産を大きく増やすよりも、「減らさない」「必要な生活費に対応できる」ことが優先されます。

 

 

退職後の60代以上(シニア世代)におすすめの資産運用方法

①社債(会社が発行している債券)

  • 安全性:★★★★☆(会社が倒産しなければ安定した利息を得られる)
  • 利回り:年1~7%程度(社債の種類による)
  • おすすめ理由:購入した時点でいくら利息を得られるかがわかり、満期まで保有しておけば価格変動のリスクがない
  1. ②個人向け国債

  • 安全性:★★★★★(国が元本保証)
  • 利回り:年1%程度
  • メリット:インフレにある程度対応でき、1年経過後はいつでも解約可(※ペナルティあり)
  1. ③投資信託(バランス型)

  • 安全性:★★★☆☆(元本保証なし)
  • 利回り:3~5%を期待(商品により異なる)
  • おすすめ理由:リスク分散されていて、運用のプロに任せられる
  • 初心者向け商品例:「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」「ニッセイ・インデックスバランスファンド」など

 

 

 

退職後の60代以上(シニア世代)のための資産運用のコツ

ポイント 内容
分散投資 社債+投資信託など、複数の運用先を組み合わせる
生活資金の確保 2~3年分の生活費は預貯金などの安全資産に
無理しない 「儲けたい欲」より「減らさない」ことが大切
定期的に見直す 年1回程度、運用状況を確認・必要があれば調整する

 

投資の資産配分一例

(退職金や老後資金1,000万円を想定)

  • 預貯金:400万円(生活費+緊急用)
  • 個人向け国債:200万円
  • 投資信託(バランス型):150万円
  • 社債:250万円

 

退職後の60代以上(シニア世代)がやってはいけないこと

  • 急騰銘柄や高金利の新興国通貨など、ハイリスクな商品に手を出す
  • 借金をして投資する
  • SNSの怪しい情報や詐欺まがいの話に乗る
  • 内容のよくわからない投資をする

 

 

2025/5/29