インフレで物価が上昇して、食材からお菓子にいたるまで
さまざまなモノの値段が上昇しています。
これまでも家計のやりくりが大変だったのに、ますます厳しくなる一方です。
折につけてお金のことは気になりますが、「いつ」「誰に」相談したら良いのかわからないまま時間が過ぎてしまったという話をよく聞きます。
今回はお金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談するタイミングと内容について確認していきます。
【家計の相談をするタイミング】
「新しい年の始まり」
年初に家計を見直すことで、前年の収支を振り返り、新しい年の目標や予算を設定することができます。
また、年始は気持ちも新たになりますので良いタイミングです。
「収入や支出に大きな変化があったとき」
新しい仕事に就いたり、昇進したり、転職した場合、収入が変わる可能性があります。同様に、家や車の購入など大きな支出があった場合も家計を見直すべきです。
「家族構成が変化したとき」
結婚や出産など家族構成が変わった際には大きく生活費が変化しますので、今後のことを見据えて早めに相談しておくと良いでしょう。
「定期的な見直し」
毎月または半年おきなど定期的な見直しを行うことで、家計の健全性を維持することができます。これには、収入と支出のバランスをチェックすること、計画していた予算を守れているか、貯蓄や投資の進捗などを確認することで家計を健全な状態を維持することができます。
「金利や保険料の変更時」
住宅ローンやクレジットカードの金利、保険料などの変更があった場合は、家計を見直して現在の支出と将来の支出にどのように影響するかを確認することが重要です。
要するに、家計を見直すタイミングは人それぞれ異なりますが、一般的には変化があったときや定期的な見直しの際に行うことが重要です。
変化の中でも特に「ライフイベント」に関することは重要です。
ライフイベントにはさまざまなものがありますが、一般的なものには下記があります。
「結婚」
結婚は大きなライフイベントの1つであり、新しい家庭を築くためのステップです。結婚に伴って住居や財務状況が変化することがあります。家計の管理においては、夫と妻のどちらが主となるのかが大きなポイントとなります。
家計の管理において悩まれる場合にはお金のプロに相談するのもひとつです。
「出産」
子供が生まれることは人生における大きな変化です。親としての責任や支出が増え、教育費や子育てに関する様々なニーズが生じます。子どもの進学時に慌てないよう、早めに計画を立てて教育費の準備をしていきましょう。準備の方法も学資保険やNISAなど様々ですが、どうするのが正解かは家庭ごとに違います。失敗しないためにファイナンシャルプランナーに相談しておきましょう。
「転職」
新しい仕事に就くことや職場を変えることは、収入やキャリアの面での変化をもたらします。地理的な移動や職種の変更により、生活様式や経済状況が変わることがあります。
「退職」
一般的には、「定年をむかえる」「健康上の理由」などによって退職することになります。収入の減少や年金受給の開始など、財務面での変化が生じます。事前に備えている人は問題ありませんが、「こんなはずではなかった」と後悔しないように準備をしておきましょう。
「不動産(自宅・投資用物件)の購入」
自宅の購入や投資物件の取得など、大きな資産の取得は生活や財務状況に影響を与えます。購入する前に事前のシミュレーションを行いましょう。
「離婚」
離婚やパートナーシップの解消は、財務状況や生活スタイルに大きな変化をもたらします。財産分与や生活費の変更など、様々な課題が生じる可能性があります。
「健康上の問題」
病気やケガなどの健康上の問題は、医療費や収入の減少などの財務的な影響をもたらします。また、生活様式や家計管理にも影響を与えることがあります。病気やケガをした時に困らないように必要な保険には加入しておきましょう。
これらは一般的なライフイベントのいくつかですが、個々の状況によってはさらに多くのイベントがあります。それぞれのイベントについて、可能な範囲で準備をしておきましょう。
また、家計を見直すメリットには下記があります。
【家計を見直すメリット】
「お金が貯まる」
家計を見直すことで、予算に基づいた支出を実現し、無駄な支出を削減することができます。予算を守ることで、長期的な財務安定につながります。
「節約の機会をみつける」
家計を見直すことで、無駄な支出やムダな出費を見つけることができます。これにより、節約の機会を発見し、貯蓄や投資に回せる余裕を生み出すことができます。
「収入と支出のバランスの調整」
家計を見直すことで、収入と支出のバランスを調整することができます。収入が増えた場合には貯蓄や投資を増やし、支出が増えた場合には無駄な支出を削減するなどしてバランスを保ちます。
「将来の不測の事態へ備えられる」
家計を見直すことで、将来の不測の事態に備えることができます。緊急費用の積立や保険の見直しを行うことで、家計の安定性を高めることができます。
「目標の達成への近道」
家計を見直すことで、目標の達成に向けた計画を立てることができます。貯蓄目標や投資目標に向けて、効果的な資金計画を立てることができます。
「ストレスの軽減」
収支のバランスが整った家計は、経済的な安定感をもたらし、ストレスを軽減することができます。支出が予算内に収まり、将来への不安が軽減されるため、精神的な健康にも良い影響を与えます。
家計の見直しを怠ることによるデメリットはいくつかあります。以下にその主なデメリットを挙げてみます。
【家計の見直しを怠るデメリット】
「財務不安の増加」
家計を見直さないことにより、支出が予算を超えたり、将来の不測の事態に備えられず、経済的な安定感が低下したりする可能性があります。
「節約の機会を失う」
家計を見直さないことで、無駄な支出や過剰な出費を見逃すことになります。節約の機会を逃してしまい、貯蓄や投資のための資金を生み出す機会を失う可能性があります。
「目標達成の遅れ」
家計を見直さないことで、目標達成までの道のりが長引く可能性があります。貯蓄目標や投資目標に向けた計画が不十分であれば、目標達成が難しくなることがあります。
計画性が欠如し、将来に向けた十分な準備ができない場合があります。突発的な出費や不測の事態に対応できなくなる恐れがあります。
「ストレスの増加」
収支のバランスが崩れた家計では、経済的な不安やストレスが増加します。支出が予算を超えてしまったり、将来の不安が生じたりすることで、精神的な負担が増加する可能性があります。
これらのデメリットは、家計を見直さないことが財務的な安定や将来の計画に悪影響を与える可能性があることを示しています。したがって、定期的な家計の見直しは重要な行動です。
日々の仕事、家庭のことで後回しになってしまいがちな「家計」ですが、事が起こってからでは選択できる手段が限られてしまいます。
この機会にできることから行動していきましょう。