相続人は誰だ

相続人は誰だ

みなさん、こんにちは。

相続手続きカウンセラーの山原です。

 

本日は「相続人は誰だ」についてです。

 

身近な人が亡くなったとき、「相続人がだれなのか」を調べる必要があります。

「うちは両親と弟の4人家族なので、わざわざ調べなくてもわかっています」

と思っている方にぜひ読んでいただきたいお話です。

 

まず、どのような場合に誰が相続人になるのかは、法律で決まっています。

① 配偶者は常に相続人

 

② 子供がいる場合

「配偶者」と第一順位の「子供」(亡くなっている場合は孫)

 

③ 第一順位がいない場合

「配偶者」と 第二順位の「親」(親が亡くなっている場合は祖父母)

 

④ 第一順位&第二順位もいない場合

「配偶者」と第三順位の兄弟姉妹(亡くなっている場合は甥姪)

 

これ以上広がっていくことはないので、甥姪もいない場合はいわゆる「おひとりさま」相続となります。

 

 

「配偶者」は子どもの有無や、同居か別居かなどは関係ありません。

ただし、相続では【戸籍】がものをいうので、いわゆる愛人や内縁関係、事実婚では相続人にはなれません。

 

余談ですが、わたしの友人は三十路を過ぎてもなかなか結婚してくれない彼に

「貴方の喪主になりたい」

とプロポーズして妻になりました。(ちなみに戸籍上の妻でなくても喪主にはなれます)

 

配偶者以外の相続人は、亡くなった人の出生時から死亡時までの戸籍謄本を取得して、相続人を確定させます。

 

この時点で昭和のサスペンスドラマによく登場していた「隠し子」が判明して大騒動になってしまうこともあります。

 

ただ、人生100年時代になり離婚や死別などで高齢になってからの再婚も増えていますから、

本人は特に隠しているつもりもなく、前妻前夫との間に子供がいたというケースはそれほど珍しいことではありません。

 

 

そして、その逆パターンもあります。

例えば、次の家系図で父親が亡くなったとき相続人は誰でしょうか。

連れ子再婚で親子になった場合、親が結婚しただけでは自動的に親子になるわけではありません。

母親が籍をいれただけだった場合

・配偶者

・長男

・四男

・五男

が法定相続人となります。

 

母親の連れ子(次男と三男)が再婚相手の相続人になるためには、父親と養子縁組が必要です。

 

 

たとえ次男や三男が

「子供の頃から同居している」

「長年にわたり介護した」

「喪主をつとめた」など

 

家族として当たり前に過ごしてきたとしても、戸籍上相続人に該当しなかったということもあります。

 

まさか自分が知らない相続人がいたなんて…

まさか自分が相続人じゃなかったなんて…

 

相続が発生してから慌てふためくことがないように、ひとつの相続対策として

「自分は誰の相続人なのか」「自分の相続人は誰なのか」を事前に確認しておきましょう。

 

(2022年8月28日時点の情報に基づいています)

2022/8/28