「給料はそれなりにあるのに、なぜかお金が貯まらない」
そう感じている人は少なくありません。
しかし同じ収入でも、気づけばしっかりと貯蓄や資産を築いている人もいます。
両者の違いは「収入の多寡」ではなく「お金との向き合い方」にあります。
この記事ではファイナンシャルプランナーの視点からお金が貯まる人の共通点10選を徹底解説します。
今日から実践できる行動習慣も合わせて紹介します。
①【支出を「管理」している】
お金が貯まる人の最大の特徴は「支出の全体像を把握している」ことです。
家計簿アプリやエクセルを使い、毎月の固定費・変動費を明確にしています。
対して貯まらない人は「なんとなく」お金を使って「なんとなく」減っていく状態です。
たとえば、家賃・通信費・保険料などの固定費を一度見直すだけでも、年間で数十万円の差が出ることもあります。
特に最近では、サブスクの“幽霊契約”が多く、気づかぬうちに毎月1万円以上が消えていることも。
まずは“支出の見える化”から始めましょう。
②【先取り貯蓄を習慣にしている】
貯まる人は「残ったら貯める」ではなく「貯めてから使う」ことを実践しています。
収入が入った瞬間に一定額を自動的に貯蓄の口座や投資の口座へ移しています。
この「先取り貯蓄」は心理的にも効果的で「最初からないお金」として扱うため、無理なく続けられます。
給与振込口座と別に「貯蓄専用口座」を設け、自動振替設定をしておくのがおすすめです。
③【固定費削減の意識が高い】
お金が貯まる人は、日々の“積み重ね”の重要性を理解しています。
特に固定費の見直しは節約効果が持続するため効率的な「コスパ改善」といえます。
・キャリアから格安SIMへの変更で通信費を年間5万円削減
・保険の見直しで保障を維持しつつ支出をカット
・住宅ローンの借り換えで利息を数十万円削減
支出を「努力」で減らすのではなく、「仕組み」で減らすことが継続のカギです。
④【浪費よりも「経験」にお金を使う】
貯まる人は、モノより「経験」に価値を見出します。
高級ブランドや最新ガジェットを追いかけるよりも自己成長や家族との思い出づくりにお金を使う傾向があります。
その背景には、「お金=幸せの手段」であり「消費の質」を重視している価値観があります。
結果的に「無駄な浪費」が減り、支出が目的化しないため自然と貯蓄体質になります。
⑤【目標と計画を持っている】
「なんとなく貯める」と「目的をもって貯める」では継続力に大きな差が出ます。
貯まる人は「5年後に住宅購入」「10年後に子どもの教育費1,000万円」「老後資金に3,000万円」など、明確なゴールを設定しています。
この「目的思考」によって支出をコントロールする動機づけが生まれます。
さらに、目標を数値化して進捗を定期的に確認する人ほど実現率が高い傾向にあります。
⑥【投資を活用している】
貯蓄だけでなく「お金を働かせる」という発想を持つのも貯まる人の特徴です。
預金金利がほぼゼロのこの時代に、インフレで資産価値が目減りしないように投資を活用します。
・つみたてNISAで長期分散投資
・iDeCoで税制優遇を受けながら老後資金を準備
・投資信託やETFで世界経済に広く分散
リスクを理解したうえで計画的に資産運用を行う姿勢が重要です。
⑦【見栄で他人との比較をしない】
貯まらない人ほどSNSや周囲と自分を比べてお金を使います。
「友人が高級車を買った」「同僚が海外旅行に行った」といった情報に影響され、身の丈以上の支出をしてしまうのです。
一方、貯まる人は「他人は他人、自分は自分」。
価値基準を外部に依存せずに「自分の幸福度」を軸にお金を使うため、後悔のない支出ができます。
⑧【定期的に家計を振り返っている】
お金が貯まる人は定期的に「家計の棚卸し」を行います。
年に1〜2回は家計簿や口座残高、投資の損益などをチェックして無駄がないかを確認します。
この習慣がある人は支出のムラを早期に発見でき、ライフイベントに合わせた柔軟な対応が可能です。
また、振り返りを通じて「家計の成功体験」を得ることでモチベーションも持続します。
⑨【税金・保険・制度を理解している】
「知らない」ことは最大の損失です。
貯まる人ほどNISAやiDeCo、住宅ローン控除、ふるさと納税などの制度を上手に活用しています。
たとえば、ふるさと納税を利用すれば年間2,000円の負担で特産品や生活必需品などの返礼品が受け取れます。
また、iDeCoで毎月2万円を積み立てると、年間2.4万円以上の所得税・住民税が軽減されるケースもあります。
お金の知識は「リターンの大きい自己投資」です。制度を知る人ほど結果的にお金が貯まります。
⑩【感情でお金を動かさない】
最後に重要なのは「冷静さ」です。
貯まる人はセール・株価変動・流行などの「感情的要因」で行動しません。
一方で貯まらない人は「今だけ」「限定」「暴落中」といった言葉に反応してしまいがちです。
感情的な判断は浪費や損失を招く最大の原因です。
大きな支出をする際は「一晩寝かせる」「投資の判断はルールを決めて行う」など、
「思考の習慣」が最終的に資産形成の差となります。
【まとめ】お金は「人格」を映す鏡
お金が貯まる人の特徴を10個見てきましたが共通しているのは「計画性」「冷静さ」「継続力」です。
お金の管理は一時的な努力ではなく「仕組み」と「習慣」で決まります。
貯蓄も投資も「目的」を明確にして小さな行動を積み重ねることが遠回りのようで成功への最短ルートです。
お金に支配されるのではなく「お金をコントロールする」ことが真の豊かさへの第一歩です。
