インフレ対策に最適!金投資の基本と効果を解説

インフレ対策に最適!金投資の基本と効果を解説

著者紹介

代表取締役 武田 拓也

ファイナンシャルプランナー(AFP)/社会福祉士/高校教諭1種「福祉」
代表取締役 武田 拓也

元「高校教員」、現役「専門学校講師」
資産運用歴18年の実力派ファイナンシャルプランナー。
失敗談や成功例を実体験に基づいてお伝えしています。
社会福祉士としてNPO法人の理事や大学校友会の理事長など地域福祉にも取り組み中。
高校や大学、事業団体などで年100回以上の講演を実施。
趣味:人の話を聞くこと、資産運用(株式投資、不動産投資、投資信託、その他)

インフレが進行する中、資産の価値を守るためには適切な投資戦略が求められます。

その中でも「金投資」は、長期的に資産を保全するための有力な手段として注目を集めています。

金は歴史的に価値を保つ資産として知られ、経済不安や通貨の価値が下落する際にその価値が高まる特性があります。

この記事では、投資初心者の方に向けて「金投資」について具体的な投資方法、そして金投資がインフレ対策としてなぜ有効なのかを分かりやすく解説します。

ぜひ最後までご覧いただき、インフレ時代における資産運用の一助としてください。

 

 

【金の安全資産としての特性】

金は実物資産であり、国や企業の信用に依存しません。

紙幣や債券とは異なり、発行体の信用リスクが存在しないため、国や企業の破綻リスクがある場合でも、金の価値は変わりません。

この特性が金を非常に安全な資産としています。

また金は希少な資源であり、限られた供給量しか存在しません。

この希少性がその価値を支えています。

さらに、金は歴史的に文化や地域を超えて普遍的な価値を持ち、通貨としても使われてきました。

このため、どの国や地域でも価値が認められることから、安全資産としての信頼性が高いのです。

これらのことから経済的不安や市場のボラティリティ(変動)が高まる時期には、投資家はリスク回避のために金に資産を移す傾向があります。

 

 

【金投資を始める際のポイント】

金投資を成功させるためには、市場の動向を注視して経済指標や地政学的リスクなどの要因を考慮することが求められます。

金価格は通常、インフレや通貨の価値が下がるときに上昇する傾向があります。

そのため、経済不安や金融政策の変動をきっかけに金の価格が上昇するタイミングを見極めることが大切です

 

【金投資に関するさまざまな方法】

①現物購入

金地金や金貨を直接購入する方法です。

これは最も一般的な方法で、金の所有感を持てる利点があります。金専門店や金融機関などを通じて購入できます。

 

②金ETF(上場投資信託)

金の価格に連動する投資信託を証券取引所で売買する方法です。

金の現物を保有する必要がなく、売買も容易です。

 

③金先物取引

先物市場で金を売買する契約を結ぶ方法です。

価格の変動を利用して短期的な利益を狙いますがリスクも高くなります。

 

④金関連株

金の採掘や精錬、販売などを行う企業の株式に投資する方法です。

これにより、金価格の上昇に伴う企業利益の増加から株価上昇によりキャビたるゲインを享受できます。

 

【インフレ時に金へ投資するメリット】

①インフレヘッジ

金はインフレに対するヘッジ手段として知られています。物価が上昇するとき、金の価値も上昇する傾向があり、購買力の低下を防ぐことができます。

 

②安全資産

金は「安全資産」として評価され、不安定な経済状況や地政学的リスクが高まるときに投資家に選ばれる傾向があります。金価格は市場の不安定要因に対して比較的安定しています。

 

③ポートフォリオの分散

金をポートフォリオに加えることで、リスク分散が可能です。株式や債券などの金融資産と異なる動きをするため、全体のリスクを低減する効果があります。

 

 

【金投資の注意点】

①価格変動リスク

金価格は市場の需給バランス、地政学的リスク、為替レートなど多くの要因に影響されます。短期的に価格変動が大きくなることもあるので気をつけましょう。

 

②保管コスト

現物の金を保有する場合、保管場所の確保や盗難リスクに備える必要があります。また、保管コストもかかるため考慮する必要があります。

 

 

【その他の貴金属について】

銀とプラチナは、金に次ぐ人気のある貴金属投資の選択肢です。以下に、それぞれの魅力と投資する際のポイントについて説明します。

銀投資の魅力

  1. 工業需要: 銀は工業用途で広く使用されます。特に、電気・電子機器、太陽光パネル、医療機器などで重要な素材です。産業需要が銀価格を支える要因となります。
  2. 価格の相対的な低さ: 金と比べて価格が低いため、投資初心者でも手軽に始められる点が魅力です。少額からでも投資が可能です。
  3. 多様な投資手段: 銀地金、銀貨、銀ETF、銀先物取引など、多様な方法で投資できます。投資目的やリスク許容度に応じて選択肢が広がります。
  4. 価値の保存: 銀も価値保存の手段として利用されてきました。歴史的に通貨としても使用され、安定的な資産としての地位を持っています。

 

プラチナ投資の魅力

  1. 希少性: プラチナは地球上で非常に希少な金属です。その採掘量は金や銀よりも少なく、希少性が価格を支える大きな要因となります。
  2. 工業需要と多用途性: プラチナは自動車の排ガス浄化装置、ジュエリー、医療機器などで使用されます。特に自動車産業の需要がプラチナ価格に影響を与えます。
  3. 供給の制約: プラチナの主な産出国は南アフリカとロシアであり、供給が地政学的なリスクに影響されやすいです。この供給の不確実性が価格の上昇要因となります。
  4. 高価値のジュエリー: プラチナは高級ジュエリーに使用されることで知られており、その美しさと耐久性から高い価値が認められています。

 

銀もプラチナも、以下の方法で投資できます

  • 現物購入: 地金やコインを購入して保有する方法。実物資産を持つ安心感がありますが、保管コストがかかります。
  • ETF: 上場投資信託を通じて市場で取引する方法。現物を保有する手間が省け、流動性が高いです。
  • 先物取引: 将来の価格を予測して売買する方法。短期的な価格変動を利用できますが、リスクも高くなります。

 

 

金投資は、インフレヘッジや安全資産としての役割を果たす一方、価格変動リスクや保管コストといった注意点も存在します。適切なリスク管理と投資戦略を立てることで、金投資のメリットを最大限に活用することができます。

また銀とプラチナも、それぞれ独自の魅力を持つ貴金属です。銀は工業需要が価格を支え、手軽に投資できる点が魅力です。一方、プラチナは希少性と多用途性から高い価値が認められています。投資する際は、それぞれの市場動向やリスクを理解し、適切な投資手段を選ぶことが重要です。

2024/6/5