ファイナンシャルプランナーの選び方と注意点【大阪FP】

ファイナンシャルプランナーの選び方と注意点【大阪FP】

著者紹介

代表取締役 武田 拓也

ファイナンシャルプランナー(AFP)/社会福祉士/高校教諭1種「福祉」
代表取締役 武田 拓也

元「高校教員」、現役「専門学校講師」
資産運用歴18年の実力派ファイナンシャルプランナー。
失敗談や成功例を実体験に基づいてお伝えしています。
社会福祉士としてNPO法人の理事や大学校友会の理事長など地域福祉にも取り組み中。
高校や大学、事業団体などで年100回以上の講演を実施。
趣味:人の話を聞くこと、資産運用(株式投資、不動産投資、投資信託、その他)

信頼できる「お金のパートナー」を見つけるために

なぜ今、ファイナンシャルプランナーが注目されているのか

NISA、iDeCo、住宅ローン、老後資金、保険、相続など。
人生のどのステージでも「お金の決断」を迫られる場面は増えています。
しかし、制度や商品が複雑化する中で自分一人で正しい判断をするのは簡単ではありません。

そこで頼りになるのがファイナンシャルプランナー(FP)です。
FPは家計・投資・保険・税金・相続など幅広い知識をもとに「お金の最適解」を一緒に考えてくれる存在です。
ただし、すべてのFPが「あなたの立場」で考えてくれているとは限りません。
信頼できるFPを選ぶには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。


【FPの種類を理解する】独立系か、企業系か

まず知っておきたいのが、FPには「独立系」と「企業系」の2つのタイプがあるということです。

タイプ 特徴 メリット デメリット
独立系FP(IFAや個人事務所など) 特定の会社に属さず、中立的 立場で提案 複数商品の比較が可能・顧客本位 相談料が発生する場合あり
企業系FP(保険会社・証券会社・銀行など) 自社商品を中心に提案 無料相談が多い・提案スピードが早い 自社商品の販売が目的になりがち

無料相談が魅力的に見える一方で、企業系FPの提案は「自社商品の販売」が主目的であるケースも少なくありません。
一方、独立系FPは報酬の出どころが顧客であるため、中立的なアドバイスが期待できます。

つまり、「誰の利益のために働いているか」を見極めることがFP選びの第一歩です。


【資格と実務経験を確認する】

FPには「国家資格」と「民間資格」の両方があります。
代表的な資格は以下の通りです。

資格名 概要 信頼性
FP技能士(1〜3級) 国家資格。基礎知識を確認できる ★★☆☆☆
AFP(日本FP協会認定) 実務経験と倫理規定に基づく資格 ★★★★☆
CFP(上級資格) 国際的にも通用する最上位資格 ★★★★★

資格そのものも重要ですが実務経験や得意分野を重視すべきです。
「何年FPとして活動しているか」「どんな相談実績があるか」を確認しましょう。
特に住宅、投資、相続など、あなたの相談内容に近いテーマの経験が豊富なFPを選ぶと安心です。


【料金体系の透明性をチェックする】

FPの相談料には主に3つのパターンがあります。

⑴無料相談型:企業系FPに多く、商品販売で報酬を得る

⑵時間制型:1時間○○円の明朗会計(独立系に多い)

⑶顧問契約型:月額や年額で定期的に相談できる

「無料だから」と気軽に相談すると、後で保険や投資商品の勧誘につながることがあります。
反対に、有料型でも「提案内容が薄い」「サポートが継続しない」などのケースもありますので気をつけてください。

重要なのは料金の根拠と提供内容が明確であるか
契約前に「何をどこまで対応してくれるのか」を必ず確認しましょう。


【FPの提案姿勢を見る】売り込みか、ヒアリング重視か

信頼できるFPは最初の面談で「あなたの人生設計」をじっくり聞き出します。
家族構成、年収、支出、将来の夢や不安まで丁寧にヒアリングし、その上で最適なプランを組み立てます。

一方で、以下のようなFPには注意が必要です。

・面談初回から商品を勧めてくる

・「これさえ買えば大丈夫」と断言する

・リスクやデメリットを説明しない

・特定の金融商品ばかり推す

FPの本来の役割は「商品を売ること」ではなく「お金の考え方」を一緒に整理することです。
提案内容が中立かどうかを見極めるには「他の選択肢」や「デメリット」も説明してくれるかを確認しましょう。


【相談範囲とフォロー体制を確認する】

良いFPは単発の相談だけでなく、長期的なサポートも重視します。
資産運用や保険の見直しは一度決めたら終わりではありません。
経済環境や家族構成の変化に合わせて定期的にメンテナンスが必要です。

信頼できるFPは、

・定期レポートやアドバイスを提供する

・メールやLINEで気軽に相談できる体制を整える
 といった継続的サポートを提供します。

短期的な関係ではなく「長く伴走してくれるか」を重視しましょう。


【口コミ・紹介・相性を大切にする】

FP選びは資格や料金だけでなく「相性」も非常に重要です。
あなたの価値観やライフスタイルを理解してくれるFPでなければ長期的な信頼関係は築けません。

口コミや知人の紹介を活用するのも有効です。
ただし、「紹介だから安心」と思い込むのではなく、自分の目で判断しましょう。
初回面談(無料 or 有料)で、「話しやすいか」「説明がわかりやすいか」「押し売り感がないか」をチェックするのがおすすめです。


【悪質FP・詐欺的勧誘への注意】

残念ながら、FPを名乗る中には「充分な知識を持たない営業マン」や「投資詐欺目的の勧誘」も存在します。
次のような特徴があれば、すぐに距離を置きましょう。

・SNSやLINEで突然メッセージを送ってくる

・「必ず儲かる」「損はしない」と断言する

・「限定募集」「今だけ」と急がせる

・金融庁登録のない業者を紹介する

FPが特定商品を勧誘する場合は、金融商品取引業者や金融商品仲介業などの登録が必要です。
登録番号の提示を拒む場合は相談を中止するのが賢明です。


【信頼できるFPを見極める7つのチェックポイント】

最後に、良いFPを選ぶためのチェックリストをまとめます。

✅ 独立系で中立的な立場を取っている
✅ CFP・AFPなど公的資格を保有している
✅ 経験年数・実績が明示されている
✅ 料金体系と内容が明確である
✅ ヒアリング重視で押し売りがない
✅ フォロー体制が整っている
✅ 相性・信頼感を持てる人物である

この7項目を満たすFPは長期的にあなたの「お金の人生」を支えるパートナーになり得ます。


【まとめ】信頼できるFPとの出会いが人生を変える

ファイナンシャルプランナーは、単なる「お金の相談相手」ではなく、
あなたの人生設計を一緒に描くパートナーです。

「無料だから」「口コミで人気だから」ではなく、
自分に合うFPをじっくり選ぶことが将来の資産形成の第一歩となります。

知識・経験・倫理観を兼ね備えたFPと出会えれば、
あなたの人生におけるお金の悩みは確実に減っていくはずです。

2025/11/21