投資信託の8つ特徴とリスクの低い投資法

投資信託の8つ特徴とリスクの低い投資法

著者紹介

代表取締役 武田 拓也

ファイナンシャルプランナー(AFP)/社会福祉士/高校教諭1種「福祉」
代表取締役 武田 拓也

元「高校教員」、現役「専門学校講師」
資産運用歴18年の実力派ファイナンシャルプランナー。
失敗談や成功例を実体験に基づいてお伝えしています。
社会福祉士としてNPO法人の理事や大学校友会の理事長など地域福祉にも取り組み中。
高校や大学、事業団体などで年100回以上の講演を実施。
趣味:人の話を聞くこと、資産運用(株式投資、不動産投資、投資信託、その他)

更新日:2025年8月16日

現在ではiDeCoやNISAで人気の投資信託ですが、その特徴として以下の8つがあります。

 

①投資先が複数に分散されるためリスクが低い

株式投資では1つの会社にのみ投資するため、その会社が倒産してしまうと価値がゼロになってしまいます。

投資信託であれば100~1000社など複数の会社へ分散投資していますので、投資先の会社が1社倒産したとしても資産がゼロになるということはありません。

 

②プロのファンドマネージャーが投資先を吟味している

投資信託はプロのファンドマネージャーが日々、情報収集した上で

これから株価が上昇するであろう銘柄に投資しています。

そのため、投資の知識のない初心者が自分で判断して投資するよりも安心と言われています。

 

③投資信託は少額から投資ができる

昔は株式投資に取り組もうとするとまとまった資金が必要でしたが、今では投資信託は100円などの少額からも投資が可能です。

またポイント投資が可能となり、実質負担ゼロからの投資もできます。

 

④投資信託は積立投資ができる

株式投資での積み立て投資はこれまでできませんでした。

投資信託であれば、容易に積み立て投資が可能です。

積み立て投資することによりドルコスト平均法が可能となります。

 

⑤いつでも容易に売却できる投資信託

投資信託はいつでも売却手続きができ、売却してから1週間ほどで手元に資金が戻ってきます。

そのため流動性が高く、始めやすい投資になっています。

 

⑥投資信託は手数料が明瞭である

投資信託には購入時手数料、信託報酬(運用中の手数料)、信託財産留保額(売却時の手数料)があります。

これらの手数料は投資信託説明書の目論見書に記載されています。

債券などは手数料が明記されていませんが、投資信託では手数料が明確に記載されています。

 

⑦様々な国や資産(株式・不動産・債券・コモディティなど)に投資ができる

投資信託には国内外の株式、不動産、債券、現物資産のコモディティなどに投資しているファンドがあります。

投資信託を活用すれば、世界中の資産へアクセスしてリターンを得ることができます。

 

⑧レバレッジの仕組みがある投資信託

投資信託の中には、値動きが指数の2倍、3倍の値動きになるレバレッジ効果のあるファンドがあります。

少ない資金で大きなリターンが得られる可能性があります。

ただし、リスク(値動きの幅)も2倍、3倍となるため無理は禁物です。

投資はあくまで余剰資金で行いましょう。

 

 

以上のことから、投資の初心者から上級者まで多くの人のニーズをカバーできる金融商品です。

とは言っても、初心者には「どの投資信託を選べば良いのか」がわからないことが多いでしょう。

 

インデックス型の投資信託

最初は『インデックス型』の投資信託が良いでしょう。
『インデックス型』は手数料が低く、市場の平均値と連動した動きをするので、当たり外れがありません。

日本株のインデックスファンドには日経225、TOPIX、米国株式にはS&P500、NASDAQなどがあります。

 

アクティブ型の投資信託

一方で『アクティブ型』の投資信託はインデックス型に比べて手数料が高くなります。

市場の平均以上のリターンを目標にファンドマネージャーが運用を行います。
ただ、ファンドによって市場の平均値を上回ることもあれば下回ることもあります。

『アクティブ型』の投資信託でしっかり利益を得ようとすれば、【目論見書】や【運用報告書】をしっかり読み、政治や経済の流れを読み解く能力が求められます。
これは、プロでもなかなか難しいことです。

投資初心者に向いているリスクの低い投資法としては下記になります。

 

リスクの低い投資法

①インデックス型の投資信託で
②時間の分散ができる積立投資(定額)を
③できるだけ長期で行う

この3つのポイントを実行できれば、リスクを抑えることができます。

また、投資先として2つのポイントがあります。

⑴地域(先進国と新興国)
⑵資産クラス(株式・不動産・債券)

さらにリスクを低くするのであれば、下記がオススメです。

リスクの低い投資信託

先進国の
⑴為替ヘッジあり

⑵格付けの高い債券

ここでは「格付けの高い債券」というのがポイントです。
なぜなら、「格付けの低い債券」は【ハイイールド債】と言われ、金利は高いのですが
その分、リスクも高くなります。
本来、債券タイプの投資信託はリスクが低く安定した運用が可能です。
しかし、ハイイールド債は株式タイプのようなハイリスク・ハイリターンの動きとなるため注意してください。

なぜ、ハイイールド債のリスクが高いかと言うと、
格付けの低い債券、つまり倒産・破綻する確率が高い債券となります。
景気の良い時期であれば問題ありませんが、リーマンショックやコロナショックなどの際には短期間に20〜30%ほど値下がりすることがあります。
この事を考慮の上、投資する必要があります。くれぐれも、リスクとリターンは比例することをお忘れなく。

さらに「為替ヘッジあり」を選択すれば、海外に投資していても円安・円高といった為替リスクを回避することができます。

投資信託の日本債券ファンドはリスクが低いのか?

『リスクの低い投資信託であれば、国内の債券タイプが良いのでは?』という意見もあります。

2025年現在では、金利が上昇する可能性があるためオススメしません。

なぜなら債券は金利が上昇すると価格が下がるからです。

そのため、リスクを抑えようとしてリターンがマイナスになってしまっては本末転倒です。

さまざまな可能性を考慮して分散投資を心がけましょう。

どうしても損をしたくないという人は、投資信託の日本国債ではなく、直接

金融機関で日本国債を購入しましょう。

 

また、価格にこだわって投資したい方はETF(上場投資信託)という選択肢があります。
ETFの特徴についてはこちらを参照ください

著:株式会社FAMORE 代表取締役 武田拓也

2022/8/2