一般的な保険は「万が一」や病気、ケガに備える掛け捨て保険ですが、保障と同時に資産形成ができるタイプの商品があります。
老後の備えとして、多くの方は個人年金保険に加入されていますが、こちらは保障がないタイプになります。
また、金利が高い時代の保険であれば30年ほどの積み立てで掛け金が2倍や3倍になるものもありましたが、現在は低金利のため、ほとんど増えません。
ちなみにバブル時に契約した予定利率が高い保険は、「お宝保険」と呼ばれています。
保険会社の担当者から他の保険へ変更(乗り換え)をすすめられても解約しないで、そのまま持っておきましょう。
私は保険を扱い始めて多くの方の保険を見直してきました。すると、まさにこの利率の高い「お宝保険」から利率の低い保険に乗り換えをさせられていた方がいました。
乗り換えをした理由を聞いてみると「新商品のおすすめ保険を案内されたから」とのことでした。
現在、利率の良い保険の中には「外貨建て保険」があり、30年間の積立で20~30%ほど増える商品もあります。円建て商品と比較すれば利回りの良さを実感できます。
外貨建て保険には、養老保険・終身保険・個人年金保険などのタイプがありますが、いずれもそれなりの利回りを期待できます。
ただし外貨建ての場合は、外貨預金と同様に為替変動のリスクがあります。できるだけ円高時に契約したいものですが、いつが最も適したタイミングなのか推し量るのは非常に難しいものです。
ただ、月々の積み立てであれば、時間の分散によってリスクは軽減されます。
外貨建て保険よりもリターンを求めるのであれば、投資信託の仕組みが取り入れられている「変額保険」があります。
変額保険であれば、5%前後で運用できる可能性があるので、これを30年程度の長期間キープできるのであれば、将来的には掛け金が2倍くらいに増えていきます。
保険はあくまで保障がメインですが、「他の投資商品が怖い」という人にとっては、貯
める・増やすための有効な仕組みと捉えていいでしょう。
リスクについては「円建て保険」が最もリスクが低く、続いて「外貨建て保険」「変額保険」と3段階でリスクがアップします。
ご自身の目的に合わせて商品を選びましょう。
著:株式会社FAMORE 代表取締役 武田拓也(FP)