老後破産を防ぐために今すべきこと|生活保護の実態と資産形成の重要性【大阪FP】

老後破産を防ぐために今すべきこと|生活保護の実態と資産形成の重要性【大阪FP】

著者紹介

代表取締役 武田 拓也

ファイナンシャルプランナー(AFP)/社会福祉士/高校教諭1種「福祉」
代表取締役 武田 拓也

元「高校教員」、現役「専門学校講師」
資産運用歴18年の実力派ファイナンシャルプランナー。
失敗談や成功例を実体験に基づいてお伝えしています。
社会福祉士としてNPO法人の理事や大学校友会の理事長など地域福祉にも取り組み中。
高校や大学、事業団体などで年100回以上の講演を実施。
趣味:人の話を聞くこと、資産運用(株式投資、不動産投資、投資信託、その他)

更新日:2026年2月23日

「老後は年金でゆとりある生活を送れる」と思っていませんか?

しかし現実は、思ったほど年金がもらえず、住宅ローンの返済が残り、医療費や介護費が重くのしかかるケースが増えています。退職金で住宅ローンを完済すれば安心と思っても、手元資金が減り、趣味や旅行、将来の介護費用に不安が残ることもあります。

本記事では、老後破産の実態と原因、そして今からできる具体的な対策について、金融の専門家の視点から解説します。


老後における生活保護の実態|高齢者の割合は増加傾向

老後の生活不安は、決して一部の人の問題ではありません。

厚生労働省の公表データによると、2023年11月時点の生活保護受給世帯数は1,653,002世帯。そのうち65歳以上の高齢者世帯は907,424世帯(全体の54.8%)を占めています。

さらに2022年の生活保護受給者数は1,993,867人で、そのうち65歳以上は1,051,051人(52.7%)と半数以上が高齢者です。

2000年時点では生活保護受給者は約103万人で、高齢者の割合は36.5%でした。
約20年で高齢者の割合は16%以上増加しています。

これは、「老後に経済的困難へ陥るリスクが高まっている」ことを示しています。

(参考:厚生労働省「生活保護の被保護者調査」/政府統計ポータル)


老後破産の主な原因とは?

なぜ、現役時代に働いてきた人が老後に困窮してしまうのでしょうか。主な原因は次の通りです。

① 現役時代の生活水準を下げられない

収入が年金中心に変わっても、生活水準を維持しようとすると家計が赤字になります。
特に持ち家の維持費や車の維持費は大きな負担です。

② 年金額が想定より少ない

現役時代の収入と比べると、年金は大幅に減少します。
厚生年金でも現役収入の約50~60%程度が目安です。

③ 住宅ローンの問題

  • 定年後もローンが残っている

  • 退職金で繰り上げ返済し、預貯金が減少

  • 固定資産税や修繕費が継続的にかかる

住宅は「安心」でもあり、「固定費」でもある点を忘れてはいけません。

④ 医療費の増加

高齢になると通院・入院が増えます。
高額療養費制度はあるものの、差額ベッド代や先進医療費などは自己負担です。

⑤ 介護費用

介護施設入居費は月15~30万円以上かかるケースもあります。
自宅介護でも改修費やサービス利用料が発生します。

⑥ 金融知識・人生設計の不足

老後資金の必要額を把握せず、準備が不十分なまま定年を迎えるケースは少なくありません。


【年収が高い人ほど注意】老後破産リスクの落とし穴

実は、高年収の人ほど老後破産リスクが高まる場合があります。

理由は以下の通りです。

  • 生活水準が高い

  • 教育費や住宅ローンが高額

  • 退職金頼みになりやすい

  • 節税ばかり重視し、資産形成が後回し

「収入が高い=老後安泰」ではありません。
重要なのは純資産の形成です。


老後のお金に困らないための具体的対策

① 人生設計(ライフプラン)を作る

老後だけでなく、介護や医療も含めた長期設計を行いましょう。

  • 何歳まで働くか

  • 住まいはどうするか

  • 介護は自宅か施設か

  • 月いくらあれば安心か

数字で可視化することが第一歩です。


② 資産運用を活用する(NISAの活用)

預貯金だけではインフレに弱く、資産は目減りします。

2024年から始まった新NISA制度は、

  • つみたて投資枠

  • 成長投資枠

  • 非課税保有期間の無期限化

と大きく拡充されました。

長期・分散・積立投資を基本に、現役時代から「お金を働かせる」ことが重要です。


③ 自宅を「負債」ではなく「資産」として考える

自宅は将来、

  • 売却

  • 賃貸

  • リバースモーゲージ

など活用できる可能性があります。

立地や流動性を考えた購入は、老後の選択肢を広げます。


④ 金融知識を身につける

現在では高校でも金融教育が始まり、

  • 資産形成

  • 借金

  • 社会保険制度

などを学んでいます。

しかし、本当に重要なのは知識を実践に移すことです。


AI時代に備える|これからは「お金に働いてもらう力」が必要

AIの発達により、将来的に職業構造が変化すると予測されています。
収入が不安定になる時代だからこそ、

  • 投資

  • 配当収入

  • 不動産収入

  • 複数収入源の確保

といった仕組みづくりが重要です。


まとめ|老後対策は「今」から始める

老後破産は他人事ではありません。

✔ 定期的な家計見直し
✔ ライフプランの作成
✔ 資産運用の実践
✔ 住宅戦略の見直し
✔ 金融知識の習得

これらを早期に行うことで、将来の不安は大きく軽減できます。

老後は「余生」ではなく「第二の人生」です。

これまでの常識にとらわれず、新しい情報を吸収しながら、
今から準備を始めることが最大のリスク対策です。

豊かな老後は、偶然ではなく「計画」から生まれます。

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2024/3/15